【解決事例】音信不通だった姉の相続|1年以上経過後も放棄が認められたケース

【解決事例】音信不通だった姉の相続|1年以上経過後も放棄が認められたケース

請求書が届いた相続人が弁護士に相談するイラスト

本件は、亡くなった姉の相続について突然請求書が届き、1年以上経過していたものの、相続放棄が認められたケースです。
弁護士が相続人調査と時期的な要件を整理し、裁判所に対して明確な説明を行うことで、依頼者にとって不当な負担を回避することができました。


🔍 依頼者の状況

  • 依頼者:70代男性
  • 相続関係:被相続人(姉)、弟による単独相続
  • 主な争点:相続人調査・相続放棄・熟慮期間の起算時期

依頼者には年上の姉がいましたが、30代の頃から疎遠となり、50代の頃の親の葬儀で顔を合わせて以降は、まったく連絡も取っていない状態が続いていました。

定年退職後は穏やかに暮らしていたものの、ある日突然、姉の「相続人」として自分宛に債権者から請求書が届きました。
電話で確認したところ、姉はすでに1年以上前に亡くなっていたことが判明し、

「あなたが相続人なので、支払ってください」

と説明されたため、どう対応すればよいか分からず、当事務所にご相談に来られました。


⚖ 当事務所の対応

① 相続放棄が可能かどうかを判断

依頼者が姉の死を「最近知った」ばかりであることから、相続放棄が認められる可能性があると判断しました。

② 相続人調査の実施

姉に子(直系卑属:先順位相続人)がいるか不明だったため、戸籍収集による相続人調査を実施しました。
その結果、子はおらず、依頼者が相続人であることが確認できました。

③ 家庭裁判所への申述と事情説明

依頼者と姉の長期間にわたる疎遠な関係について丁寧にヒアリングを行い、
その経緯を文書化して相続放棄の申述書とあわせて裁判所へ提出しました。

→ 審査の結果、相続放棄は受理されました。

その後、債権者にも放棄が認められたことを通知し、請求は無事に止まりました。


💡 解決結果|1年以上経過後でも相続放棄が認められた

  • 姉の死を知らなかったという事情が認められ、相続放棄が受理されました。
  • 債権者からの請求も停止し、精神的・経済的な不安が解消されました。

💬 弁護士からのアドバイス

相続放棄には原則として、
「相続の開始を知ったときから3か月以内」に行う必要があります(民法915条1項)。

ただし、「死亡していたこと」「先順位相続人の放棄の事実」などを知らなかった正当な理由があれば、
3か月を過ぎていても放棄が認められることがあります。

そのためには、

  • なぜ放棄が遅れたのか明確に説明できること
  • 生活状況や人間関係の背景を丁寧に整理すること

がとても重要です。

事情説明に曖昧な点があると、相続放棄が認められないリスクもあるため、早めに弁護士にご相談いただくことをおすすめします。


📞 このような方はぜひご相談ください

  • 疎遠だった親族の相続人として突然請求を受けた方
  • 相続放棄をしたいが、すでに3か月以上経っている方
  • 相続人かどうか分からない・戸籍を集めるのが不安な方
  • 借金や請求書が届き、困惑している方

当事務所では、相続に関する初回のご相談は無料となっております。
相続でお悩みの方は、今すぐご相談ください。

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